第164回国会 財政金融委員会 第14号
平成十八年四月二十日(木曜日)
   午前十時開会
    
  本日の会議に付した案件

○国有財産の効率的な活用を推進するための国有
 財産法等の一部を改正する法律案(内閣提出、
 衆議院送付)
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○委員長(池口修次君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。
 
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○委員長(池口修次君) 国有財産の効率的な活用を推進するための国有財産法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。

○富岡由紀夫君 民主党・新緑風会の富岡由紀夫でございます。
 国有財産法の改正に伴って質問させていただきたいと思います。
 この法案に関連して、いろんなやっぱり国の資産、負債、債務の改革というのは密接に関係しておりますので、行革との絡みも含めて質問をさせていただきたいと思います。
 まず最初に、谷垣議員が、これ財政諮問会議に提出した資料でしょうかね、「資産・債務改革における資産売却について」というペーパーをお作りいただいて、私どももいただいているんですけれども、その中で、不用不動産の売却について御説明がこの中にされてありますけれども、今後十年間に売却収入の目安として約一兆円の一般庁舎、宿舎の中から選んで売却しようという計画がありますけれども、この選定基準について、まず概要を教えていただきたいというふうに思っております。
○政府参考人(牧野治郎君) お答えをさせていただきます。
 今お尋ねのありました三月十六日の経済財政諮問会議で提出いたしました資料でございますが、これ、基準につきましては、公務員宿舎の有識者会議をやっていただいておりますが、その先生方の御議論も踏まえて設定させていただいたわけでございますが、具体的に申し上げますと、公務員宿舎につきましては、集約化を進めることにより、都心三区は原則売却、それ以外も法定容積率に対する利用率五割未満のものについては売却するという基準に基づきまして積み上げた結果、〇・五兆円ということになったわけでございます。それから、庁舎につきましても法定容積率に対する利用率五割未満のものについて集約を進めるということで、この売却基準に基づきまして積み上げた結果〇・五兆円、合わせて一兆円の売却収入の目安をお示ししたということでございます。
○富岡由紀夫君 今御説明いただいた基準にのっとって、私の出身地である群馬県についてどういった物件が対象になるかということを事前にお尋ねしましたところ、教えていただいた物件が今お手元にお配りした三件でございます。
 今の基準だけからすると、容積率の問題とか五割未満の問題という、そういう基準だけでいくと、群馬県内に該当する物件はもっと一杯あるんですけれども、この三件になったというのはどうしてなんでしょうか。
○政府参考人(牧野治郎君) 今御説明申し上げましたが、庁舎を高度利用して、そして余剰地を売却していくということでございますから、高度利用になじむ地区ということで、私ども、大体、政令指定都市あるいは県庁所在地の全国ベースの平均地価が大体平米三十万円となっておりますので、これを超えるものがそういう高度利用になじむということで、三十万円で足切りをしているということでございます。
○富岡由紀夫君 この平米三十万円以上のところの積み上げで国全体で一兆円ということでよろしいんでしょうか。
○政府参考人(牧野治郎君) 先ほど申し上げました容積率基準でございますね、それに基づきまして、さらに、高度利用するということでございますから、高度利用になじむ地区ということで今申し上げた三十万という基準を設けまして、それを超えるものをピックアップしているということでございます。
○富岡由紀夫君 それで、じゃこれを、今の該当する物件を売ったときにどのぐらいの金額になるかということをやらないと、この一兆円という数字は出てこないと思うんですけれども、そのときの算出方法について教えていただきたいと思います。
○政府参考人(牧野治郎君) これ算出方法は、膨大な国有財産があるわけでございますが、今申し上げました基準を形式的にざっと当てはめまして、それに該当するものを個々に積み上げたというように御理解いただきたいと思います。
○富岡由紀夫君 具体的に、ちょっと事前に教えていただいたんですけど、国有財産台帳の価格にある一定の料率を掛けて出されていると思うんですが、それを教えていただきたいと思います。
○政府参考人(牧野治郎君) 申し訳ありません。そこの換算のところをちょっと申し上げるのを落としておりましたが、国有財産台帳価格は基本的に相続税路線価でやっておりますので、特に庁舎はもう相続税路線価で統一されておりますので、これを公示価格に直すために、大体相続税路線価が公示価格の八掛けということになっておりますから、それを割り戻して時価に換算していると。
 それから、公務員宿舎でございますが、二十三区内に所在します財産は基本的に路線価で再計算をいたしまして、それを今申し上げたように公示価格に割り戻して時価を算定しております。
 それから、二十三区以外の財産でございますが、これは件数が膨大なものでございますからサンプル調査を行いまして、そうして、国有財産台帳価格と路線価にまず一・六倍ぐらいの差があるということで台帳価格に一・六を掛けまして、路線価をまた公示価格に戻すときには、八掛けになっておりますからそれを一・二五で割り戻すということで時価を換算いたしております。
○富岡由紀夫君 今の説明ですと、一般庁舎については台帳価格、これ路線価ですからそれの一・二五倍すると、八〇%相当分を割り戻すということで一・二五倍すると。宿舎については、まず一・六倍して、それから更に一・二五倍すると、すなわち二倍ですね、台帳価格の二倍の価格を算出してそれを売却の目安の金額とするということでございますね。
 それに基づいてちょっと計算したのが、今お手元に配った資料でございます。
 例えば、前橋合同庁舎というのは三千四百七平米あるんですが、国有財産の台帳に載っている金額は十四億七千六百三十一万一千八百六十八円ですね。これ、平米当たりで割りますと四十三万三千三百十七円という金額になっております。この金額を、今言った計算方法によって、今のこれ、庁舎ですから、この台帳価格の一・二五倍した金額が、ちょっと黄色で網掛けした部分でございますけれども、売却試算額という形で十八億四千五百万の金額になっているということですね。これで計算していると。
 江木住宅とか表町の宿舎というのはこれは宿舎に該当するから、一・二五倍だけじゃなくて補整の意味で一・六倍をしているということでございますので、台帳価格が三億三千九百万円のやつが倍で評価されていると。そして、当然のことながら、単価も倍で計算しているということでございます。
 私は、たまたまこのすぐ近くに住んでいるものですから、この価格が非常に実勢と違っているんじゃないかというふうに素朴に思いまして、実際の平成十七年度の路線価を調べてみましたところ、この右側のところですね、前橋合同庁舎については平米十九万五千円と、江木住宅については八万四千円、表町の宿舎については七万五千円ということです。さっき御説明いただいたように、路線価は約その公示の八割程度ということですから、これを一・二五倍して割り戻すと、時価単価って書いてありますけれども、一・二五倍した金額で、平米当たり上から順番に、二十四万三千七百五十円、十万五千円、九万三千七百五十円となります。それで、面積に割り掛けて出しますと、時価が、前橋合同庁舎については八億三千万、江木住宅については二億三千六百万、表町の宿舎については六千九百万という数字でございます。
 この辺の相場については、地元の不動産業者にも確認して、まあ妥当なところだろうということで私も確認を取っております。
 これを見ますと、このいただいた資料に基づく試算額、売却試算額見ますと、実際の相場に対して、前橋合同庁舎については二二二%の金額で評価していると、江木住宅については二八七%、二・九倍、表町の宿舎については四五一%、四・五倍の価格でこの売却の物件を評価していると、対象物件を評価しているということでございます。
 たまたま群馬県の物件だけがそうなのかというふうに考えればいいんでしょうけれども、一兆円をこれによって国の資産、債務を改革をするということで出した元のベースになる資料が、足下の数字が違っていると本当にこの改革が成功するのか、うまくいくのかどうか、私は甚だちょっと疑問でございます。
 谷垣財務大臣の議員の個人の名前で出した資料でございますので、私はまさかこんなちょっと乖離しているとは思っていなかったんですけれども、非常にちょっとそれでショックを受けております。谷垣財務大臣も多分そこまではチェック入れてなかったと思うんですが、こういうことだと、この計画全体自体が本当に絵にかいたもちになってしまうんじゃないかというふうに私は思っているんですね。私は、谷垣財務大臣の、何というか名誉にもかかわる問題でございますので、私はもう一度、いま一度この内容について精査を御指示された方がよろしいんじゃないかなと私は思っております。
 台帳の価格が、元々ベースの価格が路線価よりかなり高い金額なのに、更にそれを高く評価して、あたかもそれを売ることによってかなり売却収入が国の中に入ってくるんじゃないかというような青写真ができちゃっているんですね。だから、そういったことで、谷垣財務大臣、この資料の中身について、今言ったような中身がございますので、これに基づいてちょっと御意見というか、お考えをお伺いしたいと思います。
○政府参考人(牧野治郎君) 済みません。
 先に事実関係だけ一言御答弁させていただきますが、今回お出ししましたこの計数でございますが、これ三月の段階で財源となる売却資産がどのくらいあるかというのを一定の機械的な試算で、かつその段階での台帳価格、これは平成十三年三月三十一日現在のものでございますが、その価格に基づいて機械的にはじいてみたということでございます。
 当然、今後、台帳価格の改定、これは十八年の三月三十一日付けで行われますので、それで台帳価格の改定も行われます。そうしますと、恐らく同じ機械的な基準を当てはめても、一種ボーダーライン上にあるようなものは、売却対象になったり売却対象にならなかったりという入り繰りはあるだろうというようにそれは考えております。ただ、それでも我々としては、そんなに大きな、我々が見込んだ売却収入の見込みが変わってくるというようには考えておりません。
○国務大臣(谷垣禎一君) 国有財産台帳、今局長からも御答弁申し上げましたように、今年変わるわけでございますので、当然そういったものによる見直しは必要だと思いますし、今後、具体的に売却の計画を立てていくときには、そのときそのときの最新の資料によって訂正をしていくということはやらなければいけないと思っております。
○富岡由紀夫君 これ、ちょっと機械的にやられたということなんですけれども、機械的にやるにしても、ややちょっと、何というんですか、ざくっと、粗いやり方じゃないかなと思っているんですね。評価額の四倍以上の、実勢価格の四倍以上の価格で見込んでいるというのは、これこそ本当に絵にかいたもちだと私は思っていますので、サンプリング調査するんであれば、もっと精緻なサンプリング調査をしていただいて、やっていただきたいと私は思います。
 これ、ちょっと参考までにお話しすると、さっき言った平米三十万以上が対象ということだったんですが、今言ったように、基準で、台帳価格を宿舎については二倍すると、合同庁舎、庁舎については一・二五倍するということで、出た数字が平米当たり三十万を超えていれば対象になるということなんですが、時価で計算すると三物件とも平米で三十万も行ってないんですね。そもそも、売却対象の対象にすら、これは外れてしまう物件なんですね。だから、厳密に言うと、資産売却で、これ三物件で二十八億三千九百万見込んでいますけれども、ゼロなんですね、さっきの基準でいうとね。群馬県においては売却対象物件なくなりますよということになってしまうんだと思います。
 だから、これは群馬県だけなのか、本当にそうなのか、私はちょっと、やや、非常に心配なんで、実際にやるときはもっと精緻にやっていただくのは、それは当然のことなんですが、この一兆円という見込み、これがもう結構いろんなところで独り歩きしていますから、この一兆円自体が私は本当に信頼できるものなのかどうか、ちょっと心配なものですから、財務大臣にしっかりとその辺は、何というんですか、算出根拠についてフォローしていただきたいなと思っております。ちょっとこの物件については、じゃそのぐらいとさしていただきますが。
 それと、ちょっと算出根拠が非常にあいまいだということで今質問させていただいたんですが、算出の仕方があいまいだということで質問さしていただいているんですが、非常にちょっとマニアックな話なんですけれども、ちょっと飛びますけれども、事前に昨日お話ししていた運用面における改革の中で、保有と賃借をちゃんと検討してやっていくんだという、今回改正の中で御説明いただいております。物件を買って建ててやった方がいいのか、建物を自前で建てて使った方がいいのか、それとも借りて使った方がいいのか、それをちゃんと検討していきましょうと、いろんな民間の知見なんかも交えてやっていこうということでお話しされていて、参考資料として出された資料が、手元にいただいたんですが、「保有と賃借のコスト比較(試算)」ということで、第四回国有財産制度部会資料という資料をいただいたのがあるんですが、私、これをちょっと見さしていただいて、あと、いろんな不動産の管理する協会とか団体とかですね、あと一級建築士にもいろいろと確認したことがございます。それ見たら、もう十一年以上使う場合は保有する方がいいという結論に出してあるんですけれども、たまたまこの物件はそうなんですけれども、そのときの出し方が非常に、本当にこれだけでいいのかなと私は思っているんですけれども、もし、今手元に保有と賃借について、今の言った資料があれば、この出し方について、考え方について、大体概略でいいんですけれども、御説明をしていただきたいというふうに思っております。
○政府参考人(牧野治郎君) この保有と賃貸のコスト比較の出し方でございますが、まず、具体的なコスト比較に当たりましては、庁舎等の建設費、修繕費及び維持管理費等々、それから民間施設の賃借料の総コストを見積もりまして、それから、国に還元される法人税それから消費税、これを控除した上で、それを国債金利で割り引いて現在価値にいたしまして、それで総額を比較するということにいたしております。
 それから、保有コストを算出する際には、当然でございますが、国有地上で建て替える場合であっても、土地を新たに購入して庁舎等建設する場合とコストが同額となるように土地保有に係る機会費用を考慮するということにいたしております。
 私ども、これで完全だとは思っておりませんで、今後、国土交通省等ともよく意見を交換しながら、その計算に加味すべきその他のコストの有無、あるいはコスト見積り方法の精緻化、それから賃借物件の特定方法といった細目について更に実務的に検討をしていきたいというように考えております。
○富岡由紀夫君 是非それやっていただきたいんですけれども、見ただけでも、まず、資金調達コスト、ファンディングコストが一・五%でずっと見ております。あと、売却収入の運用益、賃借のときのコストの削減額というところも一・五で見ているんですけれども、金利が五十年間で、これタームで見ていますけれども、ずうっと一・五で本当にいいのかなと私は思っているんですね。これ、金利が二倍、三倍に、置いた金利の二倍、三倍になっちゃうと、こういった保有と賃借のコスト比較がもうすぐ逆転しちゃうんですね。金利が三倍になれば、調達費用がもう三億円から九億円以上、十億円ぐらいになっちゃうと。逆に、売却収入の運用益は、九億円が二十七億、三倍であれば約三十億ぐらいになるということになると、こういう単純な比較ではできないんじゃないかと私は思っているんですね。
 さっきちょっと言いましたけれども、谷垣財務大臣が出した資料もそうですけれども、こういった資料が出てくると、これが独り歩きして、あたかもこの基準で算出すれば保有と賃借の議論がもうどんどん進んでいくんじゃないかというような感じが私しているものですから、そこのところはしっかりと考えていただきたいと思います。
 あと、細かいことを言えば、大規模修繕費の金額も建築費の五〇%で計算しておりますけれども、いろいろと専門家、有識者に確認しましたら、こんな数字じゃ収まるわけないということでございます。二倍、三倍掛かるケースもあるということです。大規模修繕は、これ五〇%で見ておりますけれども、ほかに建物の場合は設備費が、建築価格の大体四割ぐらいが設備費ですから、設備の場合は、減価償却というか、耐用年数が大体二十年とか二十五年ぐらいですから、そういったことを含めると、このコストはもっと莫大になるはずなんですね。専門家にこれ見てもらいましたら、これは余りにも、何というんですか、検討項目が少な過ぎるということでございましたので、これをしっかりとやっていただきたいと思います。
 こういったことを今回は法改正の中でやっているんじゃなくて、運用面でやっていると。運用面でこういったことをやるということでございますので、我々のところは、こういった資料がない限り、全然知ることができないんですね。こういった大事な、保有か賃借か、国の資産の本当にスリム化に寄与するのか、しないのか。大切な問題だと思うんですが、こういったことをどうして運用面で全部任してしまうのか。この点について、財務大臣に対してお考えをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(谷垣禎一君) 今回の国有財産行政の改革のうち、運用面でどういう改革をしているかということでありますが、一つは、効率性の向上策として、先ほども議論がございました、二十三区内の宿舎の移転再配置について有識者会議で民間の視点から検討を行っていただくと、それから合同庁舎整備の際、建て替えと民間借受けのいずれのコストが少ないか、今も御議論がありましたけど、そこら辺りも有識者会議でもう少し詰めていただいた議論をしていただかなきゃいけないと思っております。それから、国の余剰容積率を有償で民間に活用させるということも考慮すると、こういったことを運用面で行いたいと思っております。
 それから、手続面での透明性、公平性の向上という点では、地方公共団体等に対する未利用国有地の売却ルールを明確化すると。それから、政府出資の評価を現在の出資累計額方式から純資産額方式へ変更すると。それから、物納財産などは原則として、優遇措置、無償貸付けあるいは減額売払い等の対象外とすること。それから、売却可能な未利用国有地等に関する情報提供を拡充する、こういったことを行うこととしております。
 今後は、法律改正による改革と、今申し上げたような運用面の改革を併せて効率性を一層重視していきたいと考えております。
○富岡由紀夫君 有識者にお伺いするときに、もう幅広く、いつも偏ったところの人から聞くだけじゃなくて、いろんなところから聞いていただいた方がいいと思います。
 私も民間にいたもんですから、いろいろとそういう知り合いがいて聞きましたところ、ちょっと見ただけでも余りにもおかしいということだったもんですから、その辺はしっかりと考えて、首をかしげていただいて、全くおかしいというふうにお考えですけど、それがおかしいんじゃないかと思うんですね。もうはなからそういうふうに決め付けちゃって、自分たちがやったことは正しいという考えのようなんですけども、そういうことじゃおかしいと思います。それをしっかりと謙虚に構えていただいて、幅広い意見を聞いていただきたいと思います。
 次の質問をさせていただきます。
 今回の改革の中身で、平成二十七年度までにいろんな資産の圧縮を図るということで行革法の中でうたっているんですけども、GDP対比でいって目標を掲げておりますから、成長率がどのぐらいになるかによって圧縮額も変わってくると思うんですが、法案で、こういった法案を提出されている以上、ある程度めどというか、そういった達成見込みを描いていないと、さっきのあれじゃないですけど、絵にかいたもちになってしまうもんですから、具体的などのようなイメージを、GDPの成長率とその圧縮額のところを財務大臣はお考えなのか、法案提出者として、関係提出者としてお考えを教えていただきたいと思います。
○国務大臣(谷垣禎一君) 今おっしゃったように、平成二十七年度末までにおおむね国の資産規模を対GDP比で半減させるという目安があるわけでございます。
 それで、委員がおっしゃいましたように、今後の名目成長率がどうかというようなことによってかなり変わってくる面がありますが、かなりの程度の資産の圧縮をしないとなかなかここにたどり着かないということで、このための手法としては、国が保有する資産は、これは厳選しなければならないですが、できるだけ売却をしてやっていくと。それから、財政融資資金貸付金残高の縮減を維持すると、そして歳出削減を徹底すると、こういうようなことが基本的なことではないかと思います。
 それで、こういう中で、先ほどお引きにもなりましたが、三月十六日の諮問会議で、歳出歳入一体改革との関連で、売却して財政再建に資するものという観点から約十一・五兆円の目安をお示ししたところでございますが、これは売却して財政再建に資するものという観点でやったものでございますので、さらに、財源とならない財政融資資金貸付金のようなものの圧縮をどうしていくかということを具体的に検討していかなければならないわけでございまして、今度の法案でも、こういう国の資産・債務改革の具体的内容、それから手順、実施時期については今年度中に工程表を作成するということになっております。そのところでもう少し具体的なものを詰めまして、極力早期にお示しできるように努めていきたいと思っております。
○富岡由紀夫君 多分具体的な数字は、正確にはもちろん成長率をどう置くかによって違うんで出ないと思うんですけれども、今までのトレンド、過去五年間とか十年間ぐらいのトレンドから見て、GDP成長率というのはそんなに大きく何というんですか、見込みがずれるとは私は思っていないんですね。だから、ある程度の数字は当然数字を置けば出てくると思うんですけれども。
 圧縮の、どこを圧縮するか。さっき言ったように国の財政のところは今十一・五兆円ぐらいしかないというお話なんですけれども、それ以外のところは今貸付金の圧縮というお話がありましたけれども、貸付金の圧縮というのは具体的にどのような、ここが一番やっぱり大宗を占めると思うんですけれども、どういうイメージでこれが減らすことができるのか、ちょっとお考えを教えていただきたいと思います。
○国務大臣(谷垣禎一君) おっしゃるように、財融特会の貸付金を圧縮していくということがメーンになると思うんですが、平成十三年度以降、財投につきましては郵貯等の預託義務を廃止するといった改革がございまして無駄な事業の見直しを行ってきていまして、今のところ財投残高はピーク時の三割減となってきているわけです。
 それから、毎年毎年の財投規模も、最盛期の四割より小さくなっている。最盛期は四十兆を超えておりましたが、現在は十五兆台でございますから、これを、こういう方向をまた今後続けていかなければならないだろうと。精査してこの財投規模を圧縮していくということがまず一番ではないかと思います。そこら辺りをどういうふうにやっていくかということは、今後の、先ほど申しました工程表の中で検討させていただきたいと思っております。
○富岡由紀夫君 これから、具体的にはそうなんですけれども、今の圧縮の仕方が本当に何もしなくても自然体で圧縮になっちゃうのか、それともある程度かなり努力しないと圧縮ができないのか、その辺のニュアンスというのがもし分かれば教えていただきたいと思います。
○国務大臣(谷垣禎一君) 今申し上げましたように、財投の規模自体相当圧縮してきましたので、これから精査するとしましても、相当やはり努力をしないとなかなか圧縮は厳しいのではないかなと思っております。それから、特に今後地方向けの貸付けなどをどうしていくかというような問題もございまして、その辺り今後のいろいろ検討することが相当あると思っております。
○富岡由紀夫君 そういった意味で、自然体でどのぐらい、まず今言ったように努力しないといけないということなんですけれども、ベースの部分で自然体でどのぐらい圧縮になるのかということを昨日ちょっと事前に分かれば教えてほしいということで通告させていただいたんですが、この貸付金の約定返済予定見込額、個社別に分かる範囲で教えていただきたいと思います。
○政府参考人(牧野治郎君) 個社別ということでございましたが、個社別も一応用意はしてありますが、全体の方が恐らくイメージが分かりやすいと思いますので、そちらでまず御答弁させていただきたいと思いますが、毎年度の財投計画、それから繰上償還がどうなるか、これが今後の償還額に影響してまいりますので、確たる見通しをお示しすることは非常に難しいわけでございますが、十七年度末までに貸し付けられたもので国の特別会計、一般会計を除く財投機関に対する貸付け全体について、今後一切財投貸付けが全く行われないという極端な仮定を置きますと、現時点で将来にわたる償還額の見込みが出せるわけでございます。
 それを申し上げますと、平成十八年度では二十五・八兆、平成十九年度では二十八・一兆、平成二十年度では三十一兆、それから平成二十一年度では二十二・七兆、平成二十二年度では十六・五兆、平成二十三年度では十三・四兆、平成二十四年度では十二・二兆、平成二十五年度では九・八兆、平成二十六年度では八・九兆、平成二十七年度では七・九兆となりまして、その総額は百七十六・四兆円となります。
 ただ、これは先ほど申し上げましたように政策的ないろんな要請で財投貸付けをやっているわけでございますが、そういう新規の貸付けが全く行われないという、そういう極端な前提に立ったものであるということは是非御理解願いたいというように思います。
○富岡由紀夫君 多分、約定返済のほかにまた新規の貸付けもあるでしょうから、純減ベースでどのぐらいになるかというのは、まだこれから努力目標の範囲内だと思うんですけれども、貸付先の、まあ政策金融機関なんか特に私はちょっと注目しているんですけれども、住宅金融公庫とか国民生活金融公庫とか、中小企業金融公庫、まあいろいろとありますけれども、そこに対する貸付けがどんどん回収されるわけでございますね。ですから、そうすると、そこがまた更に貸しているところはどこかというと、一般の国民向けに貸付けをしているわけでございますので、国の財政改革で無理やりそういった政策金融機関向けに貸した金額を回収することが間接的に国民に対する融資の貸し渋り、貸しはがしにならないように私は注意する必要があるんだというふうに思うんですが、この件について財務大臣のお考えをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(谷垣禎一君) 先ほど理財局長の答弁いたしました内容は、理財局長からも申し上げましたが、全く新規貸付けをゼロにするという、あんまり、あんまりというか、やや非現実的な仮定でございますので、それで進むなんということではもちろんございません。当然、財投は今もおっしゃいましたけど、中小企業向け融資、そのほかいろんな重要な役割を担ってきておりますので、特にまた政府系金融機関の改革もございまして、どういう設計をしていくか等々いろんな問題がございますから、先を読みにくいところがございますけれども、やっぱり必要な機能は大事な政策的ツールでありますから果たしていかなければいけないと思っております。
 で、かなり今までの財投改革で圧縮してきて、まあ岩盤に突き当たったかどうかは別として、かなりもう抑制してきておりますので、今後はかなり努力をして、何というんでしょうか、無駄なところ、不必要なところというものを見付け出していかなければならないんだろうと思っております。
○富岡由紀夫君 ありがとうございます。
 それでは、ちょっと与謝野大臣にお伺いしたいんですが、昨年十一月の経済財政諮問会議で、小泉首相が、まあ土地の価格が高いところは全部資料を出してもらって売却の検討をしなくちゃいけないという趣旨のお話をされまして、財務省は不可能だと言っているんだけど本当にそうかということで、そういった指示をされた、発言をされたというふうに伺っているんですけれども、そういった発言があったのかどうか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(与謝野馨君) この小泉総理の御発言は議事録として公表されております。
 総理はこう言われました。国有財産の額は大きくないだろうが、土地の価格が高い、特に都心の官庁の宿舎の資料を全部出してもらう。この部分は売却不能と財務省では考えているようだが、なぜ不可能なのか、よく調べてもらいたい。財務省が不可能だと思っても、一般の人が考えれば不可能じゃないと思うところがある。財務省だけではなく、全役所にどれだけ宿舎があるか資料を出してもらう。特に土地の価格の高いところ、財務省が売却は不可能と言っているところも出してもらい、その理由を聞きたい。私は不可能じゃないところがあると思う。これが正確な御発言です。
○富岡由紀夫君 そういった発言を受けて、今回の宿舎の見直しについて有識者会議というものが財務省の中にできたんだというふうに思っているんですが、この財務省が不可能だと言っているところを精査する会議を財務省の中につくることについて、与謝野大臣はどうお考えですか。小泉さん、小泉総理は財務省は不可能だと言っているのに何で財務省に検討させているのか、私はちょっと腑に落ちないんですが、その点についてはいかがでしょうか。
○国務大臣(与謝野馨君) この話は前段がありまして、やはりその都心で土地の高いところというのは有効利用をすべきである、また有効利用するについては民間の知恵をかりるべきだと、こういう御発言は総理が以前しております。私は、この御発言を聞いて、その延長線上にある御発言だというふうに伺いました。
 もちろん、財務省の中に委員会つくっても、その委員会はいろいろな御意見も世間に発表されますし結論も明らかになるわけですから、そう財務省御用達の審議会とも私は思いません。思いませんが、経済財政諮問会議の中にもきちんとこれを見てフォローアップしていこうということで、専門的な委員会と申しますか調査会を設けてこの問題を取り扱っていくと、そのように決めたところでございます。
○富岡由紀夫君 その組織を、四月七日の中間取りまとめに、つくるというふうに書いて確かにあるんですが、それを具体的にいつ発足してどういった役割を担ってもらうのか、教えていただければというふうに思います。
○国務大臣(与謝野馨君) まだ、専門調査会をつくるというところまでは決めましたけれども、いつつくるのか、どういうスケジュールで審議を進めていくのかというのはこれから決めるところでございます。
○富岡由紀夫君 谷垣財務大臣にお伺いしたいんですが、今あるその財務省の中の有識者会議を六月に、まあ取りまとめ、ある程度報告を出した後、改組して、また新たな役割を担わすというような報道があったんですが、その具体的中身、その組織の、会議体の役割というのはどういったものなのか、教えていただきたいと思います。
○国務大臣(谷垣禎一君) 今開催しております有識者会議、おっしゃったように、六月目途に宿舎の移転、再配置のグランドデザインを取りまとめていただくという予定で作業していただいておりまして、中身はその民間の視点から国家公務員宿舎の都心からの移転、それから跡地売却等、どう促進できるか、それから都市再生や土地の高度利用等にどう供するかというようなことを検討していただいているわけです。
 それで、六月に取りまとめていただいた後、今委員おっしゃったように、総理にも御了承いただいて改組いたしまして、庁舎等も含めた国有財産全般の有効活用について検討していただくと、フォローアップもしていただくと、そういう予定にしております。
 私どもとしては、こういう中で、民間の知見をできるだけ吸収して、国有財産を有効活用していくということにしていきたいと。そして、今、与謝野大臣からも御答弁のありました、経済財政諮問会議に設置される専門調査会ともよく連携を取っていきたいと考えているところであります。
○富岡由紀夫君 ちょっと私はよく分からないんですけれども、今、与謝野大臣からさっき説明していただいた専門調査会の役割と、今、谷垣財務大臣からお話ありました六月に有識者会議を改組した組織、ともに国有財産の、何というんですか、処分について検討するということなんですけれども、どこをどういうふうに切り分けして役割分担をされるのか、ちょっとその辺が明確になっていないと私は思っているんですが、与謝野大臣、いかがでしょう。
○国務大臣(与謝野馨君) 実は、歳出歳入一体改革の中間取りまとめというのを第八回の経済財政諮問会議で決めたわけでございます。その中で、改革のいろいろな基本原則を決めまして、原則六のところに「資産売却を大胆に進め、バランスシートを圧縮する」、まあこれが原則になっているわけですが、その具体的な内容として次のように決めたわけでございます。「資産売却収入は原則として債務の償還(ストックはストックへ)に活用する。資産・債務を両建てで削減し、金利変動リスクを軽減する。地方にも同様の改革を要請する。諮問会議の下に専門調査会を設置し、国・地方を通じた資産・債務改革、特別会計改革、公会計制度改革のあり方を検討し、その改革を加速する。」ということで、この専門調査会は資産を売却するということだけではなくて、広く特別会計あるいは公会計制度等を含めた問題をきちんと検討してまいる、そういう専門調査会を設けることにしたわけでございます。
○富岡由紀夫君 今のお話聞くと、専門調査会の方は範囲が広くて、財務省の中の有識者会議を改組する部分は国有財産だけに絞ってやっていくということなんですか。国有財産の取扱いは両者で取扱いするのか。その辺はどういう位置付け、何か重複しているような感じを私は受けるんですが、いかがなのかなと思います。
○国務大臣(与謝野馨君) 当然、重複する部分はあると思います。思いますが、不用な国有財産を売却して財政再建に資するようにするために、きちんと物事が進んでいるかどうかということもやはり監視していなきゃいけないという意味もありますし、また、こういう専門調査会で具体的な問題が提起された場合に専門的な見地から検討して結論を出すということもやっていただかなければなりません。谷垣大臣の方の作業と多少は重複すると思いますけれども、専門調査会は専門調査会で意義のあることをやってまいることになっております。
○国務大臣(谷垣禎一君) 要するに、経済財政諮問会議と財務省はやっていることを重複するのかしないのかというところに帰するわけですが、与謝野大臣のところで、経済財政諮問会議でおやりいただくのは、やはりマクロ経済全体を見ながらその中で財政再建を大きくどう進めていくかということをいろいろ議論していただいているわけですので、そういう観点から資産・債務改革をどう進めていくかというのを見ておられる、そういう専門調査会だろうと思います。
 私の方は、もう少し具体的に国有財産の管理、総括というものをやっているわけでございますので、それを具体的に進めていくときに、いろいろ手法もそのときそのときに応じて民間の手法も取り入れて洗練させていかなければなりませんので、そういう個別具体的と言うとちょっと言い過ぎでございますが、国有財産管理と、こういうそれの手法の、何というんでしょうか、リファインというような観点からやらせていただくということだろうと思います。
○富岡由紀夫君 何となく分かったような分からないような感じがするんですけれども、やっぱりイメージとしては、元々小泉さんは財務省にはできないと言っておきながら財務省の中にうまくその検討機関を設けちゃって、それで具体的な検討結果、さっきの資料じゃないですけれども、何というんですか、鉛筆をなめたような圧縮計画を出して、財務省さんがその分野は放さないんだというようなイメージをちょっと受けるんですね。
 だから、今回の六月改組するのも、小泉首相は認めちゃったという話なんですけれども、それもちょっと、丸め込まれてだまされちゃったような感じがしないでもないんだと私は思っているんですけれども。そういった意味で、何か縄張争いをやっているんじゃなくて、本当に国の資産をどうやったら効率化できるか、スリム化できるかという観点で、余り重複感のないように無駄のない会議体の中で議論をしていただきたいなと私は思っております。
 さっき言ったように、財務大臣の名前で出すような資料は特に精査していただいて、指示を徹底していただいて、そういった現状と乖離のないような、本当に現実性のある改革に資するような議論をしていただきたいなというふうに私は思っております。
 与謝野大臣には質問、ありがとうございました。──いいです。
 じゃ、今のを受けてお考えがあれば教えてください。
○国務大臣(与謝野馨君) 決して、権限とか縄張争いということではなくて、専門調査会をつくるについては谷垣大臣と十分お打合せをさせていただいた上で、むしろ谷垣大臣の方が積極的に、それならむしろつくってほしいということでつくったわけでして、そういう意味では、何か意見の相違があって諮問会議側に専門調査会をつくったと、そういう経緯ではないということだけ御理解をいただければと思います。
○富岡由紀夫君 ありがとうございました。
 与謝野大臣は終わりました。質問は終わりました。
 ちょっとさっき質問しながら気付いたんですけれども、この不用不動産の処分について、売却のいろんな、一兆円という数字がさっき御説明いただいたんですが、この検討をするときに、これは庁舎と社宅だけだったんですけれども、いわゆる保養寮というか福利厚生施設、そういった物件もあろうかと思うんですけれども、これは検討材料として検討したんでしょうか。ちょっとこれは事前に質問していなかったんですけれども、そういった検討も当然されたんだと思うんですが、その辺についてお伺いしたいと思います。
○委員長(池口修次君) どなたかお答えができる方。──牧野局長。
○政府参考人(牧野治郎君) お答えをさせていただきます。
 今先生御指摘の保養施設等でございますが、これにつきましては、従来から国有財産の有効活用という点で、きちっとした使用がなされているかとか、そういう面で実地監査を行ったり、それに基づいて指導を行ったりとか、そういうことはしております。
 ただ、今回の宿舎、庁舎を出すときに、その分が積算に入っているかといいますと、それは入っておりません。
○富岡由紀夫君 じゃ、そこは手付かずということでございますか。
 これは手を付けなくてよろしいんでしょうか。財務大臣、御意見をお伺いしたい。保養寮とか、そういった福利厚生施設はどうなんでしょうか。検討、その資産を見直すときの対象として検討しなくて本当にいいのかどうか、ちょっと考え方を教えていただきたいと思います。
○政府参考人(牧野治郎君) 今回出しました試算は、国有財産の中で一番整理、集約化して余剰の土地を生み出しやすいものということで、大きな固まりで九兆六千億というのが十五度末ベースであるものですから、それをまず対象にして検討したということでございまして、それ以外の財産がすべて聖域で、検討対象ではないということではございません。
 特に、今御指摘のありましたような保養施設といいますか、研修施設といいますか、そういったものにつきましては、実際に使用効率の悪いようなものについては当然整理をしていく方向で検討していきたいというように考えております。
○富岡由紀夫君 ついでに思い出したんであれなんですけど、普通の感覚でいうと、まず最初に、何というんですか、民間だと、そういった今、保養寮とかどんどん売却して、リストラしていて、まず業務に関係ないところからリストラを進めていくと、資産の売却を進めていくという動きをして、その後、庁舎とか、庁舎というか、そういう本当の使用しているオフィス、事務所とか、あとは宿舎とか、見直しをしているんだと思うんですね。まず、そういった不要不急の分野を見直して、それからあと、業務にどれだけ本当に必要な分野を残して売却していくかということを検討するんだと私は思うんですけれども、そういったことは今後検討されるんですか。
○政府参考人(牧野治郎君) お答えをさせていただきます。
 保養施設は、純粋な保養施設といいますのは現在ほとんど処理が済んでおりまして、もう数か所しか残っておりません。それ以外に研修施設とか、そういったものがあることは間違いございませんので、そういったものもこれから見直しの対象にしていきますが、今回ともかく、三月十六日に財務大臣から諮問会議に提出いたしましたのは、要するに財源になるものが幾らぐらいあるかというその財源を示すということだったものですから、まとまって金額の出る宿舎、庁舎にまず着目して行ったということで、研修施設まだ残っておりますが、その中で仮に非効率なものを何らかの線引きをして売り払うとしても金額的にはそんな大きなものにはならないと思いますので、そういう財源になるものをお示しするために出した基準だということで是非御理解をいただきたいと思います。
○富岡由紀夫君 でも、最終的には精緻にこれから進めていく議論の中で多分議論していかないといけない項目だと思うんですが、あと、さっきの宿舎の議論をするときに、基本的に、今空いている部分とか、さらに容積率がまだ残っている部分、それをいろんな集約して見直しをしておこうということなんですけれども、そもそも業務として本当に宿舎が必要なのかどうかというところを見ていく必要があるんだと思うんですよね。
 国会対策で、近くにこの東京であれば必要だとか、緊急のときにいろんな危機管理の対応で宿舎が必要だという部分も確かにあろうかと思います。転勤が多いからそれに対応する宿舎も必要だと、業務上必要な部分はあろうかと思っているんですが、そうじゃない部分もあるんだと思うんですよね。
 本当に業務に必要な分野と、福利厚生的な意味合いである宿舎、寮、そういったものがあるんだと思うんですけれども、そういった区分けというのは検討すべきだと私は思うんですが、それについて御意見をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(牧野治郎君) お答えいたします。
 そういう検討をいたしておりまして、特定の官署に勤務する職員のために一時に多数の宿舎を設置する必要があるということで宿舎を設置しておりますのが、自衛隊で六万戸、それから公共事業の現場に近いところということで二万戸、林野で五千戸、それからあるいは行刑施設で一万戸、それからへき地で三千戸、これ合わせますと約十万五千戸になります。
 それから、転勤者でございますが、これで、大体平均在職年数が三年間なものですから、それに基づいて転居を伴う転勤者がどのくらいいるかということを試算しまして、それから必要な戸数を概算いたしますと九万八千戸ということになっております。
 主なものはこの二つでございます。
○富岡由紀夫君 今回議論しているのは何のためにやっているかというと、財政上の問題、それはひいては国民にしわ寄せが寄ると、負担が行くということを避けていくためにやっているんだと私は思っているんですけれども、そういったことからしますと、ちょっと検討するのは大変でしょうけれども、本当に一戸一戸の物件を、さっきみたいにざくっと四倍以上の評価して、これを、売る物件を調べたりするだけじゃなくて、一戸一戸やっぱり全量検査をしていただいて、業務の見直しも含めてやっていくことが本当の国民の負担軽減に私はつながるんじゃないかと。
 金額は大きくないかもしれませんけれども、そういったことをやることが必要だと私は思っているんですが、この考え方について財務大臣はどういうふうにお考えでしょうか。
○国務大臣(谷垣禎一君) これから具体的に工程なりそういうものを考えていく中に当たりましては、やはり一つ一つの精査というものがなければいけないんだろうと思います。
 財政諮問会議等々で、大きなマクロの方向から大体どのぐらいのことを想定して今後財政再建を進められるかという観点からあのような資料をお出ししたわけですが、それを進めていくためにはもう少し緻密な、足を地に付けて進まなければいけないというのは当然のことだろうと思います。
○富岡由紀夫君 その辺をしっかりと検証していただきたいと思います。
 あとちょっと、今回の国有財産法案については予算関連法案ということで位置付けられて議論させていただいているんですが、予算関連法案という理由は、歳入の面、歳出の面、どこのことを言ってそういうふうに位置付けているのか、ちょっと教えていただきたいと思います。
○政府参考人(牧野治郎君) 今回の法改正が予算関連法案となっている理由でございますが、今回の法改正によりまして新たに国有財産を円滑に売却するための交換が可能となります。
 この交換を行う際に、交換する財産の価額が等しくない場合はその差額を金銭で補足しなければならないこととされておりまして、このために、平成十八年度一般会計歳出予算におきまして国有財産の管理処分に必要な経費として新たに今申し上げました交換差金を計上することとしておりまして、この本法案を成立させていただきませんとこの交換差金の支出が不可能になるということでございますので、予算関連法案として提出させていただいたわけでございます。
○富岡由紀夫君 金額は、幾ら予算を計上しているんでしょうか。
○政府参考人(牧野治郎君) 今回の法改正により新たに可能となる交換を行うために必要な交換差金でございますが、平成十八年度一般会計歳出予算に三億円を計上いたしております。また、新たに可能となる交換による売却収入としては、平成十八年度一般会計歳入予算に約百八十三億円を計上いたしております。
○富岡由紀夫君 分かりました。そういった理由で、三億円の歳出で予算関連ということですね。分かりました。
 ちょっと先ほどの質問、岩井先生の質問にもちょっと関連するんですけれども、国の財務諸表というかバランスシート、資産管理の在り方なんですが、私は、さっきは国民経済計算ですか、内閣府の関係の問題も議論になりましたけれども、私は国有財産台帳と国の財務書類、これの違いについていろいろとお伺いしたいと思うんですが、これはともに財務省が作成している資料なんですが、同じ省庁が作成しているのに違った数字が二つ出てくるというのはどういうことなのか、イメージ的に分かるように、ちょっと教えていただきたいと思います。
○副大臣(赤羽一嘉君) 国有財産台帳と国の財務書類、その評価額、数字が違うのはなぜかという御質問だと思いますが、それぞれ作成目的が異なることによっての金額に差異が見られるということだと思います。
 まず、国有財産台帳につきましては、国有財産を適正かつ効率的に管理し、また処分するために、国有財産の現況及び財産的価値を把握するという目的で調製されたものでございます。一方の国の財務書類につきましては、先ほど大臣からの御答弁もあったかと思いますが、一つは国の財政状況を国民に分かりやすく説明する目的、もう一つは財政活動の効率化、適正化に資する財務情報を提供するために企業会計の考え方を活用して作成されていると、こういった違いから額が違ってきているわけでございまして。
 ちょっと具体的に簡単に申し上げさせていただきますと、まず償却資産についてと有価証券及び出資金についてと、あと道路、河川などの公共用財産について、それぞれ国の財務書類と国有財産台帳の違いについて簡単に申し上げたいと思いますが。
 まず、償却資産につきまして、国の財務書類の方では毎年度減価償却額相当額を控除していると、一方の国有財産台帳につきましては、五年ごとに評価替えを行って一括して減価償却相当額を控除するという違いがございます。
 有価証券及び出資金については、現状、国の財務書類につきましては、市場価格のあるものについては時価の額を計上しておりまして、市場価格のないものについては取得価格を計上しております。ただ、これ独立行政法人等の例えば財政状況が悪くなったりとかして出資金等の価値が著しく低下した場合には、相当の減額、強制評価減を行っております。国有財産台帳につきましては、有価証券については取得価格を、出資金については出資の累計額を計上しております。
 最後に、道路、河川等の公共用財産につきましては、国の財務書類には掲載をさせていただいておりますが、国有財産台帳には掲載はしておりません。それは、道路法と河川法に基づきましてそれぞれ別途の台帳が作成されることになっておるということでございます。
 こういった違いがございます。
○富岡由紀夫君 済みません、ちょっと時間がなくなってきたんで、最後の質問をさせていただきます。
 事前に通告させていただいていたんですが、使用許可を基本的にはやめて、これからは貸付けに切り替えるということでございました。その使用許可をしていて使用料が大きく入っている物件、今まで年間の使用料として受けている金額の上位四社というんですか、ぐらいを教えていただけるということだったものですから、その数字と、それを今度使用許可から貸付けに変えたときに貸付料として入ってきます。どのぐらい国の入りとして歳入上の効果があるか、このことによってどのぐらいの効果があるのか、教えていただきたいと思います。
 それと併せて、基本的にすべて使用許可はもう認めなくて、原則はすべて貸付けに切り替えるのかといったその辺の運用、これ運用でやるんですか、その辺のところをどういうふうに考えているのか、教えていただきたいと思います。
○政府参考人(牧野治郎君) お答えをさせていただきます。
 まず、現行の使用許可で収入が大きいものは何かということでございますが、羽田が百十三億円、それから伊丹が十七億円、千歳が六億円、福岡、すべて空港でございますが、二十四億円、合計しまして百六十億円ということになっております。
 今回、貸付制度を導入いたしまして、これは使用許可と違いまして、当然借地借家法の適用を受けるわけでございますから、使用許可よりも強い権利を借主が持つということで、それに見合って民間の賃料相当の負担をお願いするということになろうと思います。
 で、新たに造るものについてはできるだけ、貸付けをできる規定ではあるんですが、この法律の貸付けの規定に沿うようなものについては、財政収入の観点から、今後新たに設置するものについてはできるだけ貸付けでやっていきたいというように考えております。
 それから、今申し上げました現に使用許可でなされているものでございますが、これは私どもとしても当然、貸付けの規定ができましたので、そういう方向での御検討が望ましいとは思っておりますが、ただこういった個々の行政財産で貸付けと使用許可のいずれを適用するかというのは、今の具体的なケースでいいますと国土交通省が御判断されることになると思いますので、今の段階でいつどうなって幾ら収入が上がるということはちょっと申し上げられませんので、その点は御容赦を願いたいと思います。
○委員長(池口修次君) 午前の質疑はこの程度とし、午後一時まで休憩いたします。
   午前十一時五十一分休憩
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