第162回国会 郵政民営化に関する特別委員会 第6号
平成十七年七月二十一日(木曜日)
○委員長(陣内孝雄君) ただいまから郵政民営化に関する特別委員会を開会いたします。
郵政民営化法案、日本郵政株式会社法案、郵便事業株式会社法案、郵便局株式会社法案、独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構法案及び郵政民営化法等の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案、以上六案を一括して議題とし、前回に引き続き質疑を行います。
質疑のある方は順次御発言願います。
(中略)
○富岡由紀夫君 民主党・新緑風会の富岡由紀夫と申します。よろしくお願いします。
ちょっと今議論になっていたお話から、ちょっと確認のためにお話を竹中大臣にお伺いします。
金融サービスが二〇一七年、要するに、もう民営化完了した後も地域のネットワークを維持すると、代理店契約を維持するというお話あったんですが、その長期契約があって一七年以降まで結んであるのについては当然そうなのかもしれませんけれども、そうじゃないときに本当にそれが維持されるのかという話の中で、地域貢献基金とか社会貢献基金があるからそれが維持されるというような御説明もあったかと思うんですけれども、その具体的に地域貢献基金が、お金がどういうふうに流れてその金融サービスが維持されるのか、ちょっと念のためにお伺いしたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) この地域貢献基金といいますのは、委員は金融機関での御経験があってこのネットワークとか等にお詳しいと存じますが、基本的には、ネットワーク価値があるということでその金融のサービスが提供されると。それが基本であるというふうに考えているわけでございますが、非常にその過疎地の最前線等々でそのネットワーク価値が認められないというような場合に、例えばですけれども、銀行の、郵便貯金銀行の方が、もうあそこのあの店で金融のサービス、具体的にはその貯金、預金を販売するのはやめたいというような場合ですね。しかし一方で、地域から見ると、このサービスがなくなったら困りますと、そういう場合には、この基金からその手数料の分等々、必要なコストを出して、それによってそのサービスが続けられるようにしようということでございます。
これまあ、ここでサービスを供給したくない、売りたくない、売りたいというのは、基本的には、その手数料がどのぐらい掛かるかということに究極的には依存するというふうに考えられるわけでございますけれども、そういったものがしっかりと払えて、その契約する側が経済的にこの資金からの、基金からの給付があれば採算がきちっと維持される、そのような場合には、まず地域貢献として、地元の有識者の意見も聞きながら地域貢献計画の中にそういったことを入れていただいて、その地域貢献計画は主務大臣たる総務大臣がきちっと認可をするという仕組みも経まして、そして基金からの、基金の運用益でございますけれども、それを交付してそのサービスが続けられるようにしようと、そのような手続といいますか仕組みでございます。
○富岡由紀夫君 地域、じゃ、何でしたっけ、地域貢献基金から資金が交付されるというのは、そこはどこに交付されるのか。まず郵便局会社に交付されるのか。ちょっとその辺、具体的に答えだけお願いします。
○国務大臣(竹中平蔵君) 基金そのものは持ち株会社の中に置かれます。そして、この持ち株会社から、地域貢献計画を作る主体は、これは郵便貯金会社等でございますから、この持ち株会社から郵便局会社に対して交付がなされるという仕組みでございます。
○富岡由紀夫君 郵便貯金銀行とか郵便保険会社が過疎地域で採算が合わないから撤退するというときは、どうして撤退するかというと、そこに代理委託手数料みたいのを払って代理委託契約をやっているわけですよね。その代理委託手数料を払うに足りない、払っても損してしまう、コスト的には合わないと、そういうところを多分撤退すると思うんですよね。
今のお話ですと、基金からお金が交付されるのは郵便局会社、要するに窓口会社にお金が行くということですよね。そこで、あれなんですか、郵便局会社にお金が行って郵便、金融サービスをやってくれというのは、どうしてそういうことにつながるのかよく分からないんですね。要するに、委託手数料の肩代わりをしてあげているということなんですか、利益移転をするということでいいんですか、それは。完全民営化しちゃった後に、郵便銀行とか郵便貯金銀行の本来払うべき委託手数料を代わりに基金が、持ち株会社が何か計画をして有識者の判断が来てお金を払ってあげるというのは、これ、利益供与にならないんですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 御指摘のとおり、例えば銀行は、自らのコスト等々から考えると、手数料を払うにしても一〇ぐらいしか払えないと、仮定ですけれども。一方で、これ、ほかの場合は一〇〇払っているんだと。しかし、ここの場合は一〇しか払えないと。その差額について、したがって撤退されては困るということであるならば、この窓口会社の方にその差額の九〇のような、これはラフに申し上げていますが、払われると、そういう仕組みでございます。
これ、民間に対する利益供与にならないのかということでございますが、これは、あくまでもこれは地域貢献として行うものでございます。同時にこれは、この手数料等々というのは、これ、移行期間後は、これは郵便貯金銀行がそこに提供するのか、ほかの地元の信用金庫がそこにサービスを提供するのか、これはいろんな場合があり得るわけでございますけれども、その分に関しましては、これは、利益供与といいますか、地域貢献という政策目的のためにこれを行うわけでございます。
○富岡由紀夫君 よく分からないな。よく分からないよ。分からない。
民間会社が、要するに、例えば郵便貯金銀行が、本来、業務委託手数料を一〇払いますというんだけれども、それはもう払わなくていいですよ、地域貢献基金が肩代わりしてくれますよという話になると、そこと代理委託契約をした民間会社、郵便貯金銀行じゃなくてもいいですよ、その銀行というのは非常に有利な条件になっちゃうわけですよね。要するに、民間金融機関とのイコールフッティングを実現するためにやるということで、大前提で走っている話が、そこでもう崩れちゃっているということにならないんですか。
そうしたら、ただで業務委託手数料をやってくれといったら、そこの代理店に、何というんですか、代理店にはどこの金融機関もみんなお願いすることになると思いますよ。地域貢献基金からお金をばんばんばんばん出してくれますよ、ただで自分たちの商品を扱ってくれますよという話になるんじゃないんですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) いや、これは正に民間であるからこそ、どのような委託手数料で契約するかということ、これはいろんな契約がありますね。有利な契約をする場合もあればそうでない契約もある。その契約については、これは正に民間同士競争していただいて、その契約、どこで契約をするかということを決めていただければいいわけでございます。
しかしこれは、その際に、地域の人々が金融サービスを受けられなくなると困るということでございますから、それに対して、しっかりとその基金からお金が出るという仕組みをつくっているわけでございますので、これは正に契約、民間であるからこそ、これは一〇で契約するのか、一〇〇で契約するのか、八〇で契約するのか、そこには競争のメカニズムも働きますし、そこで正に民事で契約をしていただければよいという考え方でございます。
○富岡由紀夫君 よく分からない。
民間会社が、契約は自由というのは分かります。郵便窓口会社が基金をもらってどことも契約できますよといったときに、どうやって決めるんですか。要するに、ただで契約した銀行の商品を取り扱ってあげるということですよね、その地域の貢献基金を受けた代理店は。それはどことも契約できますよ。そういったときに、どうやって選ぶんですか。郵便局だけ特別扱いして、郵便局株式会社だけ、郵便貯金銀行だけ特別扱いして選ぶことになるのか、それとも、ほかの都市銀行とか地銀の、何というんですか、契約もやってあげてもいいわけですか。その選定基準というのはどうなっているんですか。民間だから自由だと言うんですけれども、本当にそれ野方図に、その辺はフリーハンドでお任せしちゃうのか。どういうことになるんですか。ただで仕事をやってあげると言っているようなものですよね、ある特定の金融機関に対して。その辺の整理というのか、法的な関係の整理はどうなっていらっしゃるんでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) まず、第一のポイントに関しましては、これは契約でございますから、先ほど申し上げましたように、競争のメカニズムも入ると。地元の、じゃ地元の信金がそこに、もっと少し高い手数料を自分は払う、自信があるからそこに入ってくるという可能性も十分にございますし、そこでまずどこと契約するかというのは基本的には自由なメカニズムでございます。
加えまして、それの、それじゃ一体それが、手数料が恣意的な手数料設定になって、それで不当な所得移転が起こるというような問題がないのかと、恐らくそういう問題意識なのではないかと存じますけれども、これは民営化当初から、銀行法、保険業法の銀行又は保険会社として業務を営むということにこの銀行と保険会社はなります。そして、郵便局会社と一定の資本関係が残る間は、郵便局会社との取引にいわゆるアームズ・レングス・ルールが適用されることになります。このために、郵便貯金銀行、郵便保険会社が例えば通常の取引の条件に照らして不利な条件で郵便局会社と取引を行うことは、これは銀行法、保険業法上禁止をされるということになります。郵便貯金銀行、郵便保険会社は、銀行法、保険業法にのっとって適切な業務運営を行うことになりますので、郵便局会社との間に一定の資本関係が残る間であっても、郵便局会社との取引について問題が生じるとは、これは考えられない。
また、移行期間を通じて、郵便貯金銀行、郵便保険会社の株式の売却が進んで郵便局会社との資本関係が低下しますと、これは郵便局会社との取引にアームズ・レングス・ルールは適用されなくなりますけれども、そのような状況においては、各社は各々が独立した経済主体として契約を締結することになる。その結果として、適正な取引が行われることになる。
もう一点、これはきちっと、郵便局会社に対してはきちっとした、しかるべく効率化等々行っているのかと。行っていただいた上でそれで必要だったら基金を出すということ。そして、そうした設定の仕方そのものが、本当に地域貢献の立場から見て、トータルとして適正であるかどうであるかというのは、これは地域貢献計画そのものを総務大臣が認可するという仕組みにしておりますので、そういう手続を経て、しっかりとゆがみが生じないような担保がなされているということでございます。
○富岡由紀夫君 全然聞いてないことを今お答えほとんどだったんですけれども、私、聞いているのは、代理店が特定の金融機関に、地域貢献基金をもらっている代理店が特定の金融機関と契約を結ぶこと、要するに、交付金をもらっているがゆえに結ぶということ自体が、それは法的にどういうふうに担保されているのか、そこら辺を教えていただきたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 済みません。大変申し訳ない。もう一度お願いいたします。
○富岡由紀夫君 交付金を受けている代理店が、要するにただで、変な話ですけれども、全額交付を受けたとします、金融サービス業を営むに当たって必要な資金が。
○国務大臣(竹中平蔵君) 代理店。
○富岡由紀夫君 代理店が。代理店というか、代理店契約を結ぶに当たり、郵便局会社がお金をもらうわけですよね。交付金を受けるわけですよね。会社がね、もらうわけですよね。それで、何で、要するに、そこはそこでもうかるからいいですよ。だけれども、本来であれば、その郵便局窓口会社に委託料というか手数料を払って、郵便貯金銀行はそこに自分たちの業務をお願いするわけですよね。だけれども、それを払わないで済むケースもあるわけですよね。本来一〇払わなければ自分たちの商品を取り扱ってくれないんだけれども、払わないでもやってくれるというケースも想定しているわけですよね。そういうことが法的に認められることなのかと、法的根拠を教えてほしいと、そういうことです。
要するに、ただで自分たちの、本来であれば代理店手数料を払って、例えば銀行だってそうですよ。自分たちの商品を取り扱ってくれと言えば、どこかにお金を払って商品を売ってもらうわけですよ。だけど、今回は、その場合はもう要らないですよと言っていると同じことですよね。それがどうして法的にそれが認められるのか、その辺の根拠を教えていただきたいということです。
○国務大臣(竹中平蔵君) 根拠といいますか、なぜそれだけの低い手数料しか払えないのかということになると、それはトータルとしてコストが掛かっている、ないしはトータルとしてその見返りになるレベニューが少ないと、そういうことになるわけですね。そういう条件があるからこそ低い手数料しか払えないという実態があるわけで、それに対しては、したがって正に、契約としては自分は一〇しか払えないと。もっと大きな都市に対しては一〇〇払えるけれども、この地域には一〇しか払えないというような、そういう一つの契約、民間としての意思決定が出てくるわけでございます。
それに対して、それに対して、それで民間のそういった契約では成り立たないでサービスの提供がなされないということであるならば、そのサービスを提供するに当たっての必要なコストはこれはその基金から出しましょうということでございますから、これは当然のことながら低い手数料しか払えないという実態があるわけですから、それによって、その基金があるからその企業が不当に何か利益を得るということではございません。あくまでも地域の住民の、地域貢献としてのサービスを確保するという政策目的のためにこれは行われるわけでございます。
○富岡由紀夫君 いや、今、一〇〇のうち、本来一〇〇払うべきを一〇でやってもらうという今例を出されたんで、その話でいきますと、本来であれば一〇〇払わなくちゃいけないわけなのに一〇で済むわけだから、九〇得しちゃうわけですよね。そういうことじゃないんですか。得するでしょう。九〇分のサービスはただでやってもらえるわけでしょう。そうじゃないんですか。九〇分のサービスは交付金、基金からの交付によって、郵便窓口会社はいいですよ、一〇〇入ってくるから。だけど、自分の仕事を、一〇〇のサービスをお願いしているのに一〇しか実際には払わない、郵便貯金銀行は。九〇は利益供与になっちゃうんじゃないんですかということを言っているんです。それが本当に法的に認められるんですかということをお尋ねしているんです。
○国務大臣(竹中平蔵君) その場合、サービスの供与を受けるのは地域住民なわけですよね。これは、先ほど言いましたように、本来一〇とおっしゃいましたけれども、本来一〇とおっしゃいましたけれども、これはたくさんの取扱いがあるようなところだったら一〇〇の手数料は払える。しかし、小さな取扱量のところは、コスト等々、まあ固定費等々もあるでしょうから、かさむから、一〇の手数料しか払えない。そういう実態があるからこそ、そもそもこういう問題が生じているわけです。
だから、そこでサービスを供給すると、一〇の手数料を払うということで、その分、それを委託している会社、銀行がそれによって、基金があるから不当な利益を得るということではこれはないわけです。そもそもコストが掛かっているからこういう問題が生じているわけでございます。
○富岡由紀夫君 今サービスと言っているのは違うんですよ。銀行が窓口会社に業務委託をして、業務委託する、お金の対価のサービスのことを言っているわけで、その銀行は、郵便窓口会社が地域にサービス、いろんな貢献のことをする、そのサービスとは全然違うことを言っています。
要するに、委託料を払う、本来自分が委託するわけですよね。委託するときに、その委託をしてもらう対価として本来一〇〇払うべきを一〇しか払わないで済むわけですよね、銀行からしてみると。それが本当に許されることなのかと。交付金が例えば郵便貯金銀行に来るんだったら分かりますよ。もうからないところでも委託してくれと。うちは一〇、銀行は一〇だけ払う、交付金で九〇来るから、一〇〇やってくれれば郵便窓口会社が委託を受けてくれますよ。だけれども、今回違いますよね。郵便局窓口会社に九〇交付金が入ってきて、で、一〇は自分たちだけ出して、自分たちは本来一〇〇払わなくちゃいけないのに一〇〇のサービスを、業務委託契約を結ぶことができるわけですよ。それが本当に許されることなのかということなんですよ。
○国務大臣(竹中平蔵君) ちょっとよろしいですか。
ちょっと議論の擦れ違いがあると思いますけれども、本来一〇〇の価値というふうにおっしゃいましたですけれども、本来一〇〇の価値がないわけですね。これサービスを委託する側にすると、本来一〇の価値しかないから一〇しか払えないと、今そういう状況を今議論しているわけなんです。これは大都市ですと規模の利益もあるから一〇〇の価値、委託することによって一〇〇の価値があるんだけれども、こういう小さいところだと一〇の価値しか認められないんです、だから一〇しか払えないんですということになるわけです。
しかし、コストは一方で掛かるわけでございますから、そこ分を出そうということで、この銀行、委託する銀行そのものは、本来一〇の価値しかないから一〇のものしか払えないわけで、そこが不当な利益を受けているということではないわけでございます。
○富岡由紀夫君 いや、おかしいですよ。だって、一〇しか、自分が働く、その窓口会社、受ける人が、何というんですか、要するに払う方、逆に銀行が一〇の価値しかないから払いませんと。そうしたら、受ける方はコストが一〇〇掛かるからできませんという話でしょう、まずベースとして。
本当は、自分がその業務を受けるには一〇〇を掛けなければ絶対受けられませんという話なんですよ、そういうことでしょう、基金を、交付を受けるということは、窓口会社が。一〇だけしか、銀行からすると一〇しか払いませんよ、そんなところ取引少ないからその分しか払いませんよと言う、言うんであれば、言いますよね。そうすると、受ける方は、一〇だけじゃできませんよ、そんなのコスト的に合いませんよという話だから初めて交付金を受けるわけでしょう。それで、代理店契約を結ぶわけですよね。そうすると、本来の民間の契約であれば、一〇じゃそんなことやってくれないわけですよ。銀行がある窓口会社に契約を結ぶときに、私は一〇しかそこには経済的価値ないから一〇しか払いませんよと言ったら、その契約なんていうのは成立しないんですよ。
なぜそれが成立するかというと、別にその窓口会社が交付金を受けているから初めて成立するわけですよね。ということは、一〇で契約しているというのは得な契約になっちゃうわけですよ、九〇分は、さっきの一〇〇の例でいうと。一〇〇なければそこは代理店契約を結べないわけでしょう、コスト的に。経済の普通の原則でいうと、お互いその利益を認めなければ、認められなければ、そんなことを契約結ぶわけないんですよ、代理店契約やるわけないんですよ。何で代理店契約やるかというと、余分なほかのところから九〇入ってくるから代理店契約を結ぶ、そういうことでしょう。そういうことにならないんですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) ちょっと私が先ほど申し上げたことと同じになってしまうんですが、今の委員のお話を聞いておりますと、例えば郵便貯金銀行の預金を一万円なら一万円集めることが、本来だったらできないんだけれども、預金を集めることができる。ないしは、何か物を、自分のところの商標の付いた商品がそこに行き渡る、本来だったら行き渡らないはずのところに行き渡るかもしれない。その限りにおいてはそうなわけですけれども、その場合に、それによって利益をこの会社が不当に受けるということにはならないわけですね。
なぜならば、大都市に行くよりもコストが掛かるわけです。コストが掛かるんだから、コストが掛かるんだからその委託料を安くしてくれないとやれないよというふうにこの会社はそもそも言っているわけですので。しかし、結果的に地域住民にはやっぱり何らかのそういうサービスが必要だという観点から、あくまでこの郵便局会社に対してその分をちゃんと補てんできるような仕組みを今回つくっているわけです。
あくまでも、したがって利益を受けるのは、郵便局会社はそれによってサービスを提供できる、そのサービスを受ける地域住民もそれによって潤う。しかし、この郵便、銀行といいますか、この預託する銀行そのものは、そもそもコストが掛かって、余計に掛かるから少しの手数料しかうちは払えないんだと言っているところについて、これについては実は何の実態も、影響も受けていないわけでございますから、その意味でこの銀行側、保険側が不当に利益を得るということにはならないというふうに思っております。
○富岡由紀夫君 いや、契約を普通だったらしてくれないわけですよね、普通の、その一〇しか払わないと言ったら、その代理店は、窓口会社は。それは何で契約するかというと、九〇余分なところからお金入ってくるから初めて契約できるわけですよね。普通は、一〇しか払いませんよと言ったら、それはそうですよ、お願いする側からすると一〇しか払いませんよ。だけど、契約を受ける側からすると一〇じゃ本当は受けられないんですよ。だけど、それを受けられるということは、契約を結べるというメリットがある、出てきちゃうわけですよ、そこで。
本来、一〇しか払いません、そこは、それ以外のところはやりませんよと言っているようなことで、言うとしますよね。そうしたら、どことも契約できないのに、国がどこかから九〇お金を補てんしてくれるから、そこの銀行はできちゃうわけですよ。そういうことが特定の銀行に対してだけ認めることになるんですけれども、それが本当にいいことなんですかと。それを結べなかったほかのところは、何ですか、イコールフッティングが崩れちゃうんじゃないかと、私はそういうことを言っているんです。
○国務大臣(竹中平蔵君) あくまでもこれは地域住民のためにやるサービスでございます。そして、イコールフッティングが崩れるかどうかという観点に対して申しますと、そこは、これは民間の競争でございますから、例えば、うちは、もしもですよ、郵便貯金銀行がうちは一〇の手数料しか払えないというところに地元の信用金庫がうちは一五払うということになってくると、そうしたら、そことそのサービスを提供するということになるわけですから、そこはやっぱりちゃんと競争メカニズムが働くわけでございます。
現実問題としては、私が言いましたように、これによって不当に、サービス提供者である銀行や保険が不当に利益を受けるということではなくて、あくまでもこれは、地域の住民がしっかりとしたサービスを受けられるようにする。したがって、この場合も極めて限定的に行うわけです。地域住民の生活の安定の確保に必要であること、そして郵便局会社以外のものによる実施が困難であること、そして、いろんな経営効率化を行ってもこの貢献基金の交付を受けなければその実施が困難であること、そういう場合に限って限定的にこのお金を地域住民のために使おうという趣旨でございます。
○富岡由紀夫君 じゃ、今ちょっと一〇という話なんで、ちょっとあれ、分かりづらかったんですけど、例えばもうゼロ、幾らも払えませんと。イニシアルコストが掛かっちゃうんで、そのイニシアルコストがペイできませんよと。すごい過疎地域で、取扱いなんか年に幾らあるか分かんないと。そういうときには、例えばそこ、インフラ整えないといけないわけですから、ランニングコスト、イニシアルコストとランニングコストが掛かりますと。それに見合う対価をもらえないところについては幾らもお金払いたくないと、ということですよね。そこに対して、商売成り立たないわけだから、そういったときにはお金を払えません。そういったときには一〇〇全部出すということですか。そういったところについては、代理店契約は結びたくないということに銀行側からするとなりますよね。それに対して交付金を無理やり充ててやらすという話なんですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) その一〇なのかゼロなのか、一なのか二なのか、そういうことにかかわらず、先ほど申し上げましたように、これは地域貢献として行うわけでございますので、地域貢献としての今申し上げたような要件を満たしている場合には、これ、かつ地域貢献計画に記載されて総務大臣に認可される、そのような場合にはこのお金は使えるということでございます。
繰り返しになりますが、これはしかし地域住民の生活の安定の確保のために必要であるということ、そして郵便局以外には実施が困難であること、そしてこの基金の交付を受けなければその実施が困難であること、これは局の方にも合理化をしていただくわけですけども、そういう要件を満たして、これはやむを得ないといった地域貢献計画を総務大臣が認めたときにはこのお金は使用することができるということでございます。
○富岡由紀夫君 じゃ、済みません、ちょっとまた聞き方変えますけど、要は、地域貢献基金で代理店契約は結んでくれますと、それは分かりましたと。だけど、例えばさっき言ったように、イニシアルコスト、そしてランニングコストが高いんで、それに見合う取扱量が得られなくて利益が得られないというふうに郵便貯金銀行が判断した場合、そういうことは、幾ら交付金が入ってきようと、代理店契約を結びますよといっても、結ぶことによって郵便貯金銀行がマイナスになってしまうというふうに判断した場合は、そことは当然のことながら、一般の民間金融機関ですから、代理店契約を結ばないことになりますよね。
○国務大臣(竹中平蔵君) その場合の固定投資がどのぐらいあって、その固定投資をどのように回収する計画をその銀行は持つのかとか、そのような戦略上の問題もあろうかと思います。
ただ、いずれにしましても、これは基本的には、今申し上げた基金は、これは地域住民のために行うもので、そのための条件を満たしているかどうかということで判断されるべき問題でございますので、現実には固定投資を行っているか、そのときの変動比がどのぐらいなのか、それと一単位当たりの限界収益がどのぐらいなのか、いろんなケースが考えられようと思いますけれども、基本的な考え方は地域住民への貢献ということでございます。
○富岡由紀夫君 時間なんで、ちょっと最後にしますけども、要は、今の話だと、交付金が入っている地域でも銀行側がペイしないと判断すれば代理店契約を結ばない可能性があるということですよね。(発言する者あり)そういうことですよね。地域が、過疎地域が認められない、切り捨てられることが十分あるということですよね。交付金があったって、さっき言ったコスト的に合わないということになれば、判断すれば、そこは契約を結ばない、そういう可能性が十分あるということになりますよね。そこをお伺いして──民間会社だからそうですね。だって、その民間会社が、株主が株主総会でそんな契約を結ぶなと。幾ら交付金があるからといったって、代理店契約を結んでくれるといったって、そこがもうからないところであれば結ぶ必要ないじゃないかと言われた場合は、これはもう一民間会社ですから、株主総会の、株主の意向に従って契約を結ばないということは十分あり得るということだけちょっと確認して、午前の審議はちょっといったん終了させていただきます。
○国務大臣(竹中平蔵君) これは基本的には、契約の主体、これは委員はもう御承知の上だと思いますけれども、契約の主体は銀行と窓口会社でございます。
窓口会社は全体のネットワークを維持するという責務を負っているわけですね、設置基準を負いながら。その責務を負っている窓口ネットワーク会社が相手との間でしっかりと当然のことながら値決めの交渉を行うわけでございますから、そこはその提供をしっかりと行えるような形で、当然のことながらこれは窓口会社としてはそのような交渉をする。
私は、そうした交渉の中で、例えば地域に行けば行くほど、その中での金融のウエート、サービスのウエートは高いわけですから、これは維持しなければいけない。窓口会社としては維持しなければいけない。しかも、金融のウエートが高いということでありますから、当然そういうところで金融サービスが提供できないと、窓口としてもネットワーク全体の維持が難しくなるわけでございますから、当然のことながら、そういうことを前提に、しっかりと全国津々浦々で金融サービスがなされるような、そういう契約の交渉をするというふうに考えております。
○富岡由紀夫君 あと一分なんで、あとこの続きは午後にさせていただきたいと思います。
○委員長(陣内孝雄君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時まで休憩いたします。
午後零時一分休憩
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午後一時一分開会
○委員長(陣内孝雄君) ただいまから郵政民営化に関する特別委員会を再開いたします。
郵政民営化法案外五案を一括して議題とし、休憩前に引き続き質疑を行います。
質疑のある方は順次御発言願います。
○富岡由紀夫君 民主党の富岡由紀夫です。午前中に引き続きまして、よろしくお願いします。
午前中の議論をちょっと総括をさせていただきたいと思います。
銀行が銀行業務をどこかほかのところで委託してやるというときには、よっぽど取扱量がない限り採算がペイしないと私は思っております。ATM一台置くのも、そのランニングコストとか、あと機械も定期的に更新しないといけないとか、よっぽど取扱量が見込めない限り普通置かないんですね。置くときには、通常、そういうときにはお金を逆にもらって、代わりに置いてあげているというのがこの銀行業界の常識でございます。ですから、委託料を払ってまでその銀行業務をお願いするということは、よっぽど取扱量が見込めるところなんですね。
だから、そういうところは、先ほど、地域貢献基金、社会貢献基金の交付金を受けて委託料が少し減免されるという意味では出店効果はあるかもしれませんが、今問題としているのはそうじゃない過疎地域、ペイしない地域のことでございます。もし私が民間の銀行員であれば、ランニングコスト、維持コスト、機械だって定期的に更改しないといけません、ネットワークのシステムもちゃんと維持しないといけないというところでございまして、よほどの採算が見込めない限り、そういったところは委託手数料がたとえゼロであっても、私はそういうところでは出店しないと思います。銀行業務も金融サービスもそこでは行わないというふうに思っております。
そういった意味から申し上げますと、先ほど来の説明の中で、社会貢献基金若しくは地域貢献基金が認められるところ、交付されるところであってもそこが金融サービスが維持されるんだというような趣旨の御説明ですけれども、そうじゃないという、必ずしもそうとはならないということを皆さんの前でちょっと明らかにさせていただいて、午前中の総括の質問はここら辺にさせていただきたいと思います。要は地域の、過疎地域の切捨ては交付金があるところでも行われるということを明確にしておきたいというふうに思っております。
そして次に、ちょっと銀行代理店の関係のちょっと質問をさせていただきます。
本来、銀行法の改正を行って代理店業務の制度の見直しを行わなくてはならないはずなんですが、今回特例扱いで、郵便貯金銀行には特例扱いでこの代理店制度が認められたということになっておりますが、なぜ一緒に今回法案提出をされなかったのか、銀行法の改正を行わなかったのか、この点をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(伊藤達也君) お答えをいたします。
郵政民営化関連法案におきましては、郵便局株式会社が銀行代理店となることが想定されており、郵便局株式会社は持ち株会社であり、特殊会社であり、失礼いたしました、特殊会社であり、主務大臣が監督していること、従来の公社の貯金・為替業務の人的・物的資産やノウハウを承継していることから、現行の銀行法の枠内でも銀行代理店となれることは可能であると考えております。したがって、郵政民営化関連法案におきまして、現行の銀行法を前提として御審議をお願いしているところでございます。
一方、一般の事業法人につきましては、社会的信用やあるいは業務遂行能力が必ずしも明らかでない場合がありますので、銀行代理店として認めるには、許可制の導入といった参入規制などの処置を法律上新たに講じることが必要であると考えております。
この銀行法改正につきましては、従来からの規制緩和要望に対応して、郵政民営化とは別の問題として検討を進めてきたところであり、引き続き法案の提出に向けた検討を進めてまいりたいと考えております。
○富岡由紀夫君 その法案の提出というのが、もうすぐになるんですか。時期をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(伊藤達也君) 銀行の代理店制度全体の見直し、規制緩和につきましては、これは規制改革の一環として国会への法案の提出に向けた準備作業を進めており、与党の皆様方と御議論をさせていただいているところでございます。こうした御議論を踏まえながら、引き続き法案提出に向けた準備を進めていきたいというふうに思っております。
○富岡由紀夫君 まあ、いつになるかお答えいただけなかったんですが、要は、今回この特例を認めるということは、イコールフッティングという観点からすると、ほかの金融機関にも今の銀行法の見直しを行って代理店制度のやっぱり変更を行わないといけないことになるんですが、今回その郵便貯金銀行だけこういった代理店の特例で認めるという扱いになるんですが、今回逆にこの法案が通ってしまいますと、要は、民営化した後は郵便貯金銀行だけ代理店の優遇措置を、そういう特例を受けることになっているわけですから、これはやっぱり銀行法の改正を行わないといけないということは当然なってきますよね、当然なりますよね。だから、そのときに今の銀行法の改正について議論しておかないといけないんじゃないかと思うんですよ。
要するに今回認める、今回認めるということは、イコールフッティングをするということは銀行法の改正を必ず、当然行わなくてはならないということになりますから、そのときはもう議論の余地なくなっちゃうわけですよね。今更ああだこうだ、そのときにああだこうだ言ったって、もう郵便貯金銀行には認めているわけですから議論にならない。これは私、非常に大問題だと思うんですが、大臣はどのようにお考えですか。
○国務大臣(伊藤達也君) ちょっと委員、誤解があるんではないかと思うんですが、峰崎委員の御質問のときにもお答えをさせていただいたんですけれども、民営化後の郵便局株式会社につきましては、委託元が郵便貯金銀行である場合と、そして今お尋ねのありました一般の民間金融機関である場合、いずれも内閣府令を改正することにより銀行代理店となることができるよう処置する予定でございまして、そういう意味からいたしますと、イコールフッティングの確保が図られているというふうに思います。
○富岡由紀夫君 いや、それは金融機関から見た場合はそうなんですけれども、委託を受ける、代理店業務を行う事業会社からすると、郵便窓口会社だけがそれを認められることになるわけですよね、郵便窓口ネットワーク会社だけが認められるということになる。ほかのところでもやりたいといっても、それはできないわけですよね、今のままだと。その観点でイコールフッティングじゃないんじゃないかと私は思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(伊藤達也君) 今のお尋ねは一般事業会社の問題だと思うんですが、これは最初に答弁をさせていただきましたように、一般の事業法人が銀行代理店となることにつきましては、郵便局株式会社のように社会的信用やあるいは業務遂行能力があることが必ずしも明らかでございませんので、郵政民営化とは別に一般的な金融制度の在り方として、参入規制、許可制の導入など銀行法改正により処置することを検討いたしているところでございます。
○富岡由紀夫君 その検討する前提で、もう今回、もう郵便窓口会社だけは認めちゃっているということですから、ほかのところも当然認めざるを得ないということになるわけですよね。だから、そのときにはもう議論の余地がないということが私は問題だと思っているんです。ですから、なぜ今回、一緒に代理店制度の見直しを議論しないのか、その点を明確に教えていただきたいと。そのときにはもう議論の余地がないと判断せざるを得ないんですね。みんな賛成せざるを得ないということになってしまいますので、そういうことがこの法律を作る過程で許されるのかということをちょっとお考えをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(伊藤達也君) これも先ほど答弁をさせていただきましたけれども、今回の郵政民営化に関連をして、郵便局株式会社が銀行代理店になるということが想定されておりますので、先ほど申し上げた理由から、現行の銀行法の枠内でも銀行代理店になれることは可能であると考えております。したがって、郵政民営化関連法案において、現行法を前提として御審議をお願いしているところでございます。
それから、代理店制度全体の見直し、これは規制緩和の議論の中、要望の中で、この郵政の民営化とは別に検討を進めさせていただいているところでございまして、その見直しについては先ほどお話をさせていただいたところでございます。現在、与党の皆様方とこの規制緩和の問題につきましては議論をさせていただいておりまして、こうした議論を踏まえて、私どもとして銀行法改正法案の提出に向けた準備を進めていきたいというふうに思っております。
○富岡由紀夫君 よく分からないんですけれども。
要は、幾ら議論したって、今回、郵便窓口会社に代理店制度を認めるということは、イコールフッティングを行わなきゃいけないということですから、さっきの繰り返しになりますけれども、議論の余地はないと、銀行法を改正するときに。そこで議論したら逆にイコールフッティングを認めないことになりますから、なくなってしまうということで、そういうやり方がおかしいんじゃないですかということを御指摘させていただいているわけです。
一遍に出せば済む話なんですよね。当然のことながら、今回イコールフッティングと言っているわけですから、ほかの事業会社にもそういうことを認めさせるような内容にしないといけないと、一遍に審議しないといけないことなんですけれども、それは後回しにされて、当然のことながら議論の余地なし。やらないと今度は、逆のイコールフッティングにならないという論理になっちゃいますから、そういうやり方が、金融庁さんの姿勢として、国会の中の議論のやり方として、個人的なそういうやり方で本当によかったのか。失敗しましたとか、間違っているんで今回は勘弁してくださいとか、そういう議論でも結構でございますけれども、ちょっとお答えをお願いしたいと思います。国民に対してちゃんと納得いくような御説明をお願いしたいと思います。
○国務大臣(伊藤達也君) もう重ねての答弁で恐縮でございますけれども、この郵政民営化の議論は議論として、先ほど来答弁をさせていただいているように、郵便局株式会社が銀行代理店になるための内閣府令の改正の問題について御説明をさせていただいているところでございます。
これとは別に、銀行代理店全体の制度の見直し、規制緩和をしていくと、そのためには必要な手当てをしていかなければなりませんので、そのことについては銀行法改正ということを視野に入れて私どもとしても準備をしてまいりました。そして、与党の皆様方と現在その改正について議論をさせていただいているところでございますので、こうした議論を踏まえて国会への提出に向けた準備作業を更に私どもとして進めていきたいというふうに思っております。
○富岡由紀夫君 銀行の専業規制、代理店の専業規制とか、あと出資規制とか、これは非常に大きな問題だと思うんですよね。金融庁はこれを死守して、ずっとやってきたわけです。銀行に対する、銀行本来の業務にリスクを与えちゃいけないということで、他業禁止させていろんなリスク遮断を行ったり、あとファイアウオールの問題とか、そういった問題、これかなり大きな問題として我々受け止めてきたんですが、それをいとも簡単に特例で郵便局窓口会社だけには認めてしまって、で、今議論しているとおっしゃっていますけれども、これが通っちゃったら次の銀行法の改正で反対の余地がないわけですよ。反対したら、何だと、そこだけ優遇するのかという話になっちゃうわけですから、実質的に反対できないわけなんですよ。これがおかしいんじゃないかという御説明なんですけれども、先ほど来説明しておりますという点、全然よく理解できない。
まあこれ以上言っても、同じ答弁が多分読まれることになると思うのでもうやりませんけれども、そういったことを是非とも、おかしい、常識で考えておかしいんじゃないかということは素直にちょっと考えていただきたいなと。国民を欺くことになってしまうので、そこはしっかりと常識で考えていただきたいと思います。それがやっぱり我々、国民から選ばれた者の私は責任だというふうに思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
続きまして、竹中大臣にちょっとお伺いしたいんですが、今までの議事録を拝見させていただきますと郵政、日本郵政株式会社、持ち株会社の株式の売却金について、売却された、売却したお金、売却したときに入ってきたお金、これは国庫に帰属するのはなぜかという質問に対して、そのときには、国の出資した資産の対価そのものであるので当然のことながら国庫に帰属するんだというような内容の御答弁をされていたと思うんですが、それは今も答弁の変更とかございませんでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) ちょっと私、具体的にどのような言葉で申し上げたかは記憶定かではないんでございますが、そのような趣旨であったと、基本的にはそのような考えでございます。
○富岡由紀夫君 日本郵政株式会社の売却代金は、国の出資した資産そのものの対価であるから国庫に帰属するんだということなんですが、じゃどうして郵便貯金銀行と郵便保険会社の売却金は、これは国庫に間接的に入る部分もあるでしょうけれども、直接入らないで基金に回ったり内部留保に回ったりすることが許されるのか、この違いを教えていただきたいと思うんですけれども。
○国務大臣(竹中平蔵君) 日本郵政株式会社の子会社であるところの銀行、保険会社、その売却代金、これは今御指摘のように配当にもちろん回っていく分もあるわけでございますが、基本的には一つの郵政という事業体として、これは資産をしかるべく有効に稼働させていただいて、それによってその役割を果たしていただく、そのような位置付けをしているわけでございます。
したがいまして、基金に活用される部分もあります。もちろん配当される部分もございますが、さらには今後いろんな形で郵政としての事業を活動なさるに当たりまして、その資金を有効に活用していただくというようなことも可能な道を開いているわけでございます。
○富岡由紀夫君 私が指摘したいのは、郵便貯金銀行とか郵便保険会社も国の出資した資産の対価そのものだという意味では同じだと思うんですね。そこがなぜ国庫に入らないで基金に回っちゃったりすることが許されるのか、そこがちょっとよく理解できないんですけれども、今の御答弁の中では。
○国務大臣(竹中平蔵君) 繰り返しますが、これは国が究極的には出資しているわけでございますから、配当として返ってくる分もかなりあろうかというふうに思います。しかし、これは郵政という一つの事業体に対して出資をして、その郵政という事業体はその資産を運用する言わばエージェントとしていろんな形での事業展開をされるわけでございますから、これはその事業体として有効に活用していただく。そして、それが持っている国民経済的な使命といいますか、これは特殊会社でございますから、そういう役割を果たしていただく。これはそのような正に位置付けになっている。だからこそ、これは国から直接いろんなものを、いろんな子会社をその下にぶら下げているのではなくて、持ち株会社をつくって、その持ち株会社の下にそのような配置をしているわけでございます。
○富岡由紀夫君 ちょっと次の、一杯質問用意していたんで、ちょっと今のところは余り納得できないんですけれども、移らさせていただきたいと思います。
郵政公社の分割手順についてちょっとお伺いをしたいと思います。
一般の会社分割であれば、会社の分割計画書とか分割契約書を作って、株主総会で株主の承認を、特別決議の承認を得て初めてその分割が承認されると、法的効力を持つという過程を踏むんですが、今回の郵政公社の六法人というか、企業体に分割されますけれども、これをどういう手順で、どういう承認過程を経て資産の分割が認められるのか、簡潔に御答弁、御説明お願いします。
○国務大臣(竹中平蔵君) 資産や人を分割する際の手続でございますが、この郵政民営化法におきましては、公社の業務、資産、職員等、それをどのように切り分けをしまして、日本郵政株式会社、郵便事業株式会社、郵便局株式会社、郵便貯金株式会社、そして郵便保険株式会社、又はもう一つの承継の機構でございますね、それに承継させるかに関しまして規定をきっちりと設けております。
まず第一に、承継に関する基本計画というのを作ります。この基本計画を内閣総理大臣及び総務大臣が民営化推進本部の決定を経て定めるということが民営化法の百五十九条で規定されている。そして、両大臣が郵政株式会社、持ち株会社に対して、基本計画に従って承継に関する実施計画を作成するように指示するという仕組みになっております。そして、日本郵政株式会社、その中の、経営委員会が設けられますけれども、そこが公社の協力を経まして実施計画を作成しまして、内閣総理大臣及び総務大臣の認可を受けるという仕組みになっています。認可に際しましては、ここは民営化委員会、郵政民営化委員会の意見を聞くということのほか、財務大臣に協議するということも定められております。
また、認可を受けた実施計画に従いまして、実施計画、承継計画とも呼びますが、これに従いまして公社の業務、資産、職員等が承継会社等へ承継されていくということになる。
以上が流れ、手続でございます。
○富岡由紀夫君 今回のこの資産の分割、契約の中身、資産とか負債とか契約いろいろありますけれども、その分割というのは大変大きな意義を私は持っていると思うんですね。将来の郵便貯金銀行とか郵便保険株式会社が経営が成り立つか成り立たないか、これは大きな左右する部分だと思うんです。
今まで、さっきありましたけれども、郵政公社の資産というのは、国の資産、出資した資産そのものだというお話ですから、やはり私は、これは主務大臣の認可だけじゃなくて、国会での私は承認が必要ではないかと思っているんですね。一般の株式会社であれば、株主総会で株主のちゃんとした賛成を得て、承認を得て資産分割を行うわけでございますから、郵政公社の資産の分割についても、私は国会で、国民の代表である国会の中で承認を取るべきだと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) これは、分割の意義は重要だというのは全くそのとおりだと思います。
いずれの事業体もその初期値の、つまりイニシアルのバランスシートの在り方によってそこは大きく変わってくるわけでございます。その意味で大変重要だというのは、私もそのとおりだと認識をしております。
これは政府、与党の話合いの中でもいろんな議論をいたしました。これ民営化が円滑に進捗するためには、まず民営化の開始時期において各民営化会社が健全な財務内容、自己資本を有していることが重要であるというのもそのうちの重要なポイントでございます。このために、主務大臣は民営化委員会の資本の配分を含む意見を十分聞いた上で承継計画の認可を行うものとする。そして、この意見は遅滞なく国会へ報告されるというような仕組みを取っております。
今申し上げましたその民営化委員会は、承継計画をチェックする。その中で、今申し上げました初期値のバランスシートがどうなるかという点も踏まえまして、しっかりと意見を言う。その主務大臣は、その意見を聞いた上で、意見を聞くといった上で認可を行うということに加えて、この意見は遅滞なく国会へ報告がなされるという仕組みになっております。
○富岡由紀夫君 国会での報告だけじゃ、もうそれの報告ですから従わざるを得ないということで、そこでもう議論の余地がないということなんですね。主務大臣の認可が決定されてしまったら、どういう資産の切り分けがされようと、我々は、国会議員は、我々はですね、ただそれに従わざるを得ないと、報告を受けるのみということで、おかしいんじゃないですかという私の指摘でございます。
この法案が、将来の民営化された各法人が大きくなるのも小さくなるのも、この分割によるところもかなりあると思うんですね。そういった重要なことを含んでおきながら国会で報告だけしかされないということで、私は大変これは問題じゃないかというふうに思っております。このことをちょっと指摘をさせていただきたいと思います。
次に、この分割のとき、普通、民間の株式会社が分割するときには債権者の保護手続というのがされます。今回、この郵政公社の分割に当たっての債権者保護手続、具体的にどういうことを検討していただいているのか、お答えいただきたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 先ほどの件、委員の御意見はよく賜ったところでございます。ただ、過去の民営化、分割等の例におきましても、今私が申し上げたような手続が取られているということを是非申し述べたいと思います。申し添えたいと思います。
そして、資産の切り分けに対し、債権者、預金者とか保険契約者、そのほかの取引相手もあると思いますけれども、その権利保護の問題というのも重要でございます。
この債権者の保護につきましては、これは民営化後の債務の帰属先を債権者に的確に周知するということ、そして各承継会社等が債務を履行するための十分な財産的基礎を持つようにすること、この二点が重要であろうかというふうに思っております。
債権者に対しましては、まず定期性の郵便貯金及びすべての簡易生命保険契約については、これは機構ですね、独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構に、また通常郵便貯金等は郵便貯金銀行に帰属するということを法案によって明らかにしているところでございます。そして、それ以外の債権者については、例えば、これは準備期間中から、民営化後の債務の帰属先について、個別の契約において又は個別に承諾を得る等する方法が考えられるところであると思っております。
こういった措置を講ずることによりまして、債権者に対します民営化後の債務を履行する承継会社等が明らかにされることによりまして、その権利の保護が適切に行われるというふうに考えているところでございます。
もう一つ、もう二点目の十分な財産的基礎を持つかどうかという点については、これは具体的な資産の切り分けについては、先ほど申し上げたとおりのしっかりとした手順を踏んで、責任を持って行っていくというふうに考えております。
○富岡由紀夫君 債権者保護手続は重要だというお話でございます。
その重要な手続の中で、私は、分割の無効の訴えがどう担保されているかということが、私、かなりかぎを握ってくると思うんですね。その点についてはどういうふうにこの法案の中でうたわれているんでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 法案の中で何か具体的な手続の担保があるかということに関しては、法案の中ではそのような手続は特段に設けてはおりません。
ただ、先ほど申し上げましたように、これはまずその基本計画を、これ主務大臣、総理大臣等、そして総務大臣が作る。そして、経営委員会が公社の協力を得ながら詳細な実施の計画を策定していく。そして、主務大臣は郵政民営化委員会の意見を十分聞いた上で承継計画の認可を行う。この意見はまた国会にも報告される。そういうような形でしっかりと、実害の生じないような形でしっかりとその担保する仕組みはつくっているつもりでございます。
○富岡由紀夫君 特例法で分割をこれは認めているわけですから、その債権者保護の手続も特例法の中にうたって、分割無効の訴えとかそういうのも、うたってしかるべきだと思うんですけれども、そのうたってないということなんですが、これは具体的にどういうふうに考えていらっしゃるのか、じゃ教えてください。
○国務大臣(竹中平蔵君) 通常の会社の場合の分割と今回の法律に基づく公社の分割の場合、やはりこれはおのずと性格が違うのであろうというふうに思っております。
公社の、公的な機関の分割でございますから、それをまず総理大臣、総務大臣が基本計画を作って、そして先ほど申し上げたような形で、非常に透明なプロセスで公的な器の中でその手順をしっかりと決めていくということでございます。そういう中で、問題が生じないようにしっかりと各責任ある者がその役割を果たしていく、そういう形でこの公的な器の分割を担保しているわけでございます。
先ほども申し上げましたように、このような手順は過去のNTT等々の分割の手順と同様であるというふうに承知をしております。
○富岡由紀夫君 債権者保護の観点で重要な中で、分割の無効の訴えができるかできないかということは、かなりやっぱり私は重要なところあると思うんですね。その中身が具体的にどういうふうに計画されているのかお伺いしたいということで言っているんですけれども、全然御答弁いただいていないということなんですけれども、まだ全然検討されていないということなんですか、これから検討されるということなのか。分割無効の瑕疵がどうやって認められるのかとか、そういった具体的な手続についてはどういうふうに今お考えなのか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 先ほど申し上げましたように、これは非常に公のプロセスを経て分割が決定されているわけでございますから、そうした公の立場にある内閣総理大臣、総務大臣等々がその実施計画を作る、そしてしっかりとした指示を出す、最終的には総務大臣が認可をするわけでございますから、そういう政策の政府の関与の中で、具体的な問題、個々の不便が生じないようにしっかりと担保していくと、そのような形で今回の仕組みを作っているわけでございます。
具体的に何らかの問題が生じ得るような場合は、これは総務大臣がしっかりとその指示をして認可できるような内容の計画を作らせるわけでございますので、そういう形でもって、正に公的な利益が担保をされているということでございます。
○富岡由紀夫君 公的な利益が担保されるのはよく分かりましたけれども、債権者の保護という観点から、自分たちが、債権者が不利になる可能性があると、それを保護する措置が普通の分割ではとられているんですけれども、今回の中ではどういうふうにとられているのか、具体的には。
具体的な一例として、分割無効の訴えはどういうふうに、どういう人が取れるのか、どういう手続を取れば取れるのか、そのことをお伺いしているわけでございます。重要な資産を切り分けするというのは、それはもう何回も答弁いただいて分かりましたから、債権者保護の一環として取られる重要な債権者の分割無効の訴えの手続、これがどうやって取られるのか、お聞きしたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 総務大臣は、計画を認可するに当たりまして、特段に不利益を受けている債権者グループがないかどうか、これは当然にその認可に当たって重要な判断基準になろうかと思います。であるからこそ、公的な立場にある総務大臣がしっかりと認可計画、その計画そのものの認可をするという役割を負っているわけでございます。
具体的に問題が生じるような場合には、総務大臣のそうした監督の権限を通して、私は実害が生じないような担保がなされていくというふうに思っております。
○富岡由紀夫君 具体的な手続は何も答弁いただいてないということで、大臣が全部個別債権の一個一個のところまで分かるわけないんですよ。それこそ無数にあるぐらいあるんですね。これは担保するために公告を行ったり、催告を行ったり、そういった実務手続が発生するんです。そういったことを本当に考えているのかどうかということをお尋ねしたんですが、ちょっと御答弁いただけないんで、大変心配になっております。分割手続というのはこれ実務上非常に大変でございますので、そのところが見落とされちゃって債権者が泣きを見るようなことのないように、しっかりと議論を詰めていきたいと思います。
私の時間終わりましたので、これで質問は終わらせていただきます。